817. 選択的夫婦別姓は大人には便利だけれど,子どもにはどうなの?(5)

2021.04.19 19:00|家庭教育の考え方
 視点(4) 子どもにとって納得がいく説明をするには,どちらがよいか。
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 選択的夫婦別姓制度が導入され夫婦別姓の家庭が生まれると,次のような悲しいことが起こって来ることが考えられます。きょうだい(兄弟姉妹)の苗字が違うことへの心ないからかいです。からかいでなくても,友達に
「どうしてきょうだいなのに,苗字が違うの?」
などと聞かれることはあるはずです。そんなときに,我が子にとって理由がはっきりと分らなければ分らないほど,こみ上げて来る悲しみは,深いのです。


【苗字が,きょうだいにおいて違うことから来る差別の発生】

「あれ,雄一(仮名)君は,佐藤なのに,妹の芳香(仮名)さんは,なんで林なんだ。兄妹なのに,どうして違うんだ。本当の兄妹じゃないの?」
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「ぼくのうちは,両親も交告で兄弟の苗字も同じだけれど,どうして雄一君のところは,妹と違うんだい。親が子どもを分けっこしたのかい。」
「聡(仮名)君のうちは,お父さんは武藤だろう。そして,聡君と弟の信次(仮名)君も武藤だろう。あれ? お母さんは,斉藤じゃないか。お母さんだけ,どうして違うの?」



 このように,友達が何気なく聞いてきたり,からかって来たりすることが起こって来ることでしょう。

(1)何気なく聞く友達
 何気なく聞く友達は,何ら悪気があって聞いてくるわけではないのです。自分の家と違うので,純粋な気持ちで疑問をぶつけてくるだけです。

(2)からかってくる子
 からかってくる子は,その子に対して
うらやましさを普段からもっていたり,
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(からかうと面白いだろう。)
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という自分の欲求からしたり,
気にくわないからいじめてやろう
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などという気持ちからしたりしてくるのです。

 こんな時に,子どもは,その事実に
(何で,こんなことになっているんだ。)
どうして,こんなことを言われなければならないんだ。)
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などと悲しくなって来ます。また,
(親が,苗字を一緒にしておいてくれたなら,こんなことにはならなかったんだぞ。くそ~。)
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と親に怒りが湧いて来ることにもなりかねません。恨むようになることも十分に考えられます。

 このようなからかいやいじめが起きるという意見に対して,
「きょうだいの苗字が違うということで,いじめられたって仕方がないじゃないか。いじめる方が悪い。」
等と無責任なことを堂々とテレビやネットで言っている人がいます。この人は,いじめの怖さを本当に知らないのです。いじめにあう子は,

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友達が,恐い。私のことをどう思っているのだろうか。)
(みんなに冷たい目で見られたらどうしよう。)
(学校に行きたくない。)
(いじめをする子に仕返しがしたい。でも,今のぼくには勝てそうにない。どうしたらよいんだ。)
(この苦しさから抜けられるのならば,・・・・,死にたい。)


 こうしたとにかく頭が狂いそうなくらい苦しい子どもの気持ちを分らずに,

「いじめる人が悪いから,仕方がない。」
等と,自分の「選択的夫婦別姓賛成」の考えにもっていきたいために,軽々しく言っている人は,人権を何と思っているのでしょうか?
 いかにも自分は人権論者だと言いながら,真逆のことを言っている悲しい人だと思われてなりません。
 過去の経験からすると,こういう人は自分の子どもがいじめられる立場になると,
「お前の子が,うちの子をいじめている。何とかしろ。何とかしろ!」
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などと騒ぎ立てる人が多いのです。我が身に振って来て,初めて自分の言動の恐ろしさを味うことになるのです。

「差別は,絶対にいけない。」
 このことは誰でも,概念としては分っています。でも,
自分が悲しい状況にあったり,
自分がつらい状況にあったり,
友達がうらやましい存在だったり,
逆に,自分が優位に立ったりすると,
他人をいじめをしてしまう人が現実にいるのです。普段はそんなそぶりがない人でも突然,豹変してしまう人もいるのです。これは,子どもだけの世界だけではないのです。
 現実に,大人でもいじめをしている人がいるのです。「子どもが,いじめをしない」と思うことが,現実を知らないのではないでしょうか。

「いじめはだめだ」と親も学校も社会も,今後も一層,教えていかなければなりません。でも,現実を見ることも必要なのです。いろいろな事情で,そうせざるを得ない心になっているかわいそうな子がいるのです。
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 コロナ渦でも,いかに差別(いじめ)が行われているかは,みんなが分っているはずです。コロナにかかるのは,みんながみんな不摂生な行動をしているわけではないのです。多くの方は3密に留意していてもなってしまっているのです。でも,コロナにかかると差別(いじめ)を受けている方が多いのです。

 以前に,コロナと人種差別ということで,
438.とうとう「アジア人差別」が人権先進国でも横行です!
そして,国内では,マスクを付けない人への憤りということで,
524.「マスク警察」から考えさせられる「注意」と「裁き」!
を紹介しました。また,いじめそのものの理解という意味で,
121.いじめとは,どんなことを言うのでしょうか?
で差別(いじめ)を紹介しました。

 差別(いじめ)はいけないと分っていても,自分の弱さや自分のかわいさから,そのような行動に出てしまう人がいるのです。これが現実です。
 だからこそ,「選択的夫婦別姓にすると,いじめは出て来る」ということがわかっているのならば,あえて分っていることは,大人として避けてあげることも子どものために重要だと思うのです。

 苗字がきょうだいで違う理由,その理由がはっきりと分らなければ分らないほど,我が子は混乱するのです。友達に聞かれて一層困るのです。
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そこから起こって来る悲しみや怒りは,深いのです。

 
 5回にわたって,子どもの立場から見る「選択的夫婦別姓」について述べてきました。
 夫婦別姓は,大人にはとても便利です。便利なんだけれど,それを実施することによって子どもへの弊害(リスク)も多いということを紹介しました。大人の不便さと子どもの苦しみを天秤にかけるとき,どちらを選択されますか? それを考えて頂くために,このシリーズを計画したのです。
「素晴らしい」と外国人からも羨まれる現在の日本,この日本の未来を担う日本の子ども達の将来を考えるとき,私は子どもの心に寄り添った対応がベストだと,考えるのです。
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名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

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