355. 提出期限を守れない子!?

2020.01.13 19:00|具体的な家庭教育例
我が子は,提出期限を守れない子ではありませんか!?
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 ニュースに,
「大学生がレポートの提出期限を守れなかったことを准教授に謝罪に行ったが,叱責されてかっとなりハサミで刺した。」
という内容のものがありました。

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 これを聞いてどのように思われましたか?

レポートの提出が遅れたくらいで,しかも謝罪に来ているのに叱責をするなんてこの准教授が悪いわ。

レポートの提出が遅れたことは悪いけれど,せっかく謝罪にまで来ているので,叱責をするなんてことは,この准教授はすべきではなかったのに!

レポートの提出が遅れたのが悪い。謝罪に来ることはよいことだが,叱責されても仕方がない。

レポートの提出が遅れたのが悪い。謝罪に来たってどうにもならないこと,叱責されるまで粘ったことがそもそもおかしい。

レポートの提出が遅れるような生活が悪い。この大学生の考え方を考えるべきだ。


 さあ,いずれの意見に賛成されますか? 

 小学校の頃から,提出物をいつも遅れて出す子がいます。5年生くらいになっても遅れて出す子,あるいは出さない子がいます。この子は1年生の頃からいろいろな理由をつけて,それが許されてきたのです。

 私が小学校の頃は,夏休み明けの9月1日(今は地域によって日にちは違います)に,2学期の始業式があり宿題を提出することに毎年なっていました。(今は宿題だけを早く出す日が設定されている学校・地域もあります。)
 私は夏休みに思いっきり遊び,宿題は毎年最後まで残していました。3年生までは8月31日の夜中で終えることができたのですが,4年生のときはできませんでした。朝になってもできていません。
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 学校で,いくつかの宿題を順番に言われるままに出していったときに,やりきれていない計算プリントの提出の番になりました。困った私は,
「あっ,しまった。計算のプリントだけ家に忘れてきました。明日持ってきます。」
と嘘を言って,
(これで今日は,切り抜けられるぞ。)
とほっとしました。

 ところが,担任の先生はあろうことか,
「ちゃんとやってあるんだね。」
と聞くんです。やってないとは言えなかった私は,みんなの手前上,嘘の上塗りをして,

「ハイ,やってあります。明日は必ず持ってきます。」
と言いました。すると,担任は私の心を読んでいるかのように,

「では,これから家に走って帰って持ってきてください。2時間もあれば帰って来れると思います。さあ,行ってきなさい。」
と命令するのです。(今,こんなことをそれば大変なことです。この頃でも私が事故にでも遭ったら大問題になったはずです。)びっくりすると同時に,
(どうしようか。)
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という気持ちでしたが,学校を出発し,家で続きを夕方までやっていました。

(こんなことになるのなら,早めにやっておけばよかった。来年からは夏休みが始まったらまず宿題をやってしまうぞ。)
 このように誓い,次の年からはこうしたことがなくなりました。この経験から

□やるべきことを早く済ませないと後で後悔する。
□嘘をつくと,どんどん困ることになる。


 この2つを学びました。


 大学に入ったときに教務部の方がオリエンテーションでこんなことを話されました。

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「皆さんは,4年生で卒業論文を書いてもらい提出していただきます。卒業論文は時間がかかるし,中身がそもそもレベルに達しているかが重要です。早めにまとめて担当教授に相談をして仕上げ,必ず期限を守って提出してください。
 提出期限が1月10日12時となっていたら,その前はいくらは早くてもよいけれど,1月10日12時1秒ではアウトです。もう1年間,4年生をやってもらうことになります。お金もかかります。何よりも卒業論文も日に日に学会の定説等も変わってくるので,全部書き直しになります。同じ物を提出することを担当教授は許しません。そんなことがないように必ず期限を守ってください。
 また,いろいろな教科や講座のレポートなども提出が遅れたらそれだけで,次の学年に上がれなくなってしまうこともあります。
 ちなみに,タクシーが遅れて,1分遅れたために卒論が失格になった子は,今年1人いました。また,たった1つだけ必要な単位を取れなくて,上の学年には入れなかった学生は8人でした。気をつけてください。」

 これを聞きながら,
「期限を絶対に守ろうな。」
と親しくなったばかりの友達と誓い合い,情報交換をそれ以降,常にする緊張ある生活を送りました。
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 私が,小学校4年生以上の学年の担任になった場合はこれら2つの話を必ずしました。小学校に入って提出物をいつも遅れて出す子,出さない子であってもこの話を聞いてから,みんなが肝に銘じて出すようになり,期限を守らない子はいなくなりました。
 書き出しで,話題にした大学生は,このことをずっといい加減に考えて過ごしてきた子なのです。なんとかなってきた子なのです。でも,社会では通用しないのです。

親として,ここで改めて考えていただきたいことは,

(1)期限はなぜ,設定されているかを教える。
 期限は,レポート等を見る先生がいて,それがしっかりとできるようにするためです。みんなが遅れたらその評価ができないのです。自分だけ許されるという甘いものでないことを教えなければいけません。

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(2)見通しをもって生活をさせる。
 私の小学校3年生までと同じようになんとかなってきた場合はよいが,なんともならないことが起こってきます。そのためには,長期・中期・短期の計画をもって計画的に進める必要があります。それを小学校の頃から身につけさせなければならないのです。
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(3)自己抑制力を身につけさせる。
「感情的になってしまったから仕方がない」では済まされないのです。レポートが遅れて1年間留年するのと,傷害事件を起こして退学するのとどちらが自分にとって悲しい結末なのかを考える判断力がいるのです。それには冷静さがいります。感情を抑える「アンガーマネジメント力」(120. 感情のコントロールのための「5つの習慣」参照)を身につけさせないとこんなことになってしまうのです。
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 提出期限を守れないということは,こうした小学校からの積み重ねで起こってきます。こうした事例が出てきたとき,あるいはお父さん・お母さんの仕事場でのこうした傾向の人を例に,しっかりと教えていくことが必要なのです。
 知らないですることは,知ってすることよりも悪いのです。
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名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

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