237. 適度抵抗を与えて!

2019.09.17 20:00|具体的な家庭教育例
我が子に「適度抵抗」を与えていますか?
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「適度抵抗」(てきどていこう)とは,あまり普段使わない言葉ですが,次のような意味です。

 程度がちょうどよい外部から加わる力に対して,はむかうこと。


 この「適度抵抗」を我が子になぜ,与える必要があるのでしょうか?
実は,我が子に取って障がいとか問題となるべき事柄が起こって来ないことは本人にとっても親にとっても望ましいことであり,歓迎すべきことです。でも,現実には勉強のこと,友人関係のこと,家庭環境のこと等々いろいろ起きています。

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 多くの場合,親は我が子のために2つの方法をとります。
①親が守って,全て親が解決する。
②起きてしまったことを受け入れ,いろいろな関係者に協力を得て解決する。

 いずれの方法でもよいのですが,問題は我が子や関係する子の心を傷つけないようにすることだけは配慮しなければなりません。

 でも,起きる前に,或いは大きく起きてくる前に対処することが一番大切なのです。
それには,今回お話しする「適度抵抗」が重要なのです。具体的な例で紹介します。


(1)計算間違いをしたとき
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 計算間違いをしたときには,教師や親は
「ここが間違っているから直して!」
といったように指示します。それに基づいて修正をしていきますが,ここにヒントがあるのです。
 どうして間違えたのかをしっかりと考えさせるのです。それは繰り上がりが間違っていたのかもしれません。位取りが違っていたのかもしれません。或いは単なるケアレスミスだったかもしれません。それを明らかにしたら,それと同様な問題を出すのです。さらにはそれより少し難しい問題を出すのです。そこに適度な抵抗感が生まれるのです。
 この「適度抵抗」のある問題を繰り返していると,「問題を解決する楽しさ」を覚えていきます。単なる暗記ではなくなるのです。暗記主義に陥っていて中学などでつまずくといったことも防げるのです。,


(2)テストの仕方を間違えたとき
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(テストは初めから順番に解いていくもの。)
と多くの子は思っています。確かに易しい問題から順に難しい問題へと構成されています。
 でも,途中で自分が得意でない問題が出てもそれにこだわって次に進めない子がいます。その結果,点数が悪くなるのです。
そんなとき,原則は順番に解いていくとよいのだけれど,「できないものは飛ばして前に進む」ということがわかれば,次からはそうした失敗をしません。誰もが経験していることではないでしょうか?
 ここにも適度抵抗を理解する必要があるのです。一番最後につまずいた問題にとりかかればよいのです。


(3)仲のよい友達と喧嘩をしたとき
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 仲のよい友達と喧嘩したときほど,親としてめんどくさいことはないですね。我が子は
(裏切られた。)
とか,
(信じていたのに!)
等と言ってぶつぶつ言い続けたり暴れたり閉じこもったりします。親が我が子の言い分を聞いて,相手の親さんと連携を取って解決をしてあげると,すぐに,
(そうだったのかあ。)
等とお互いに納得し,元のようになります。

 でも,ここには適度抵抗がないのです。つまり,困難なことに対して対処していこうという姿勢や努力が我が子にはないのです。同じようなことが違う場面で起きても自己解決ができないのです。

「そう,あなたの言っていることはお母さんも本当にそうだと思うわ。でも,○○君にとっては別の理由があったんじゃない。そういうこともしっかりと調べたり考えたりしないと決めつけはいけないんじゃない。お母さんだって,子どもの頃よく喧嘩したけれど,勘違いがほとんどだったわよ。」

 このように,我が子自らが自己解決できるようにもっていくのです。
 どうしてもつまずいて我が子だけでは難しいというときにだけ,こっそりとサポートするのです。この力が身についていかないと,大人になってもトラブルメーカーとして周りから疎(うと)まれます。親はもう,守ってはあげれないのです。


(4)言葉のかけ方が間違っていたとき
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 言葉は同じことを言っても言い方によって,
「あの子はよい子だなあ。」
と思えたり
「あんな子と付き合っているとうちの子まで変な子になってしまうわ。」
という気持ちが起こってきます。

 つまり,我が子の学校でのやりとりの会話や家での物言いで気になることがあったら,
どのように言うとよいのかを考えさせて実践させなければなりません。


「さっき,学校で○○君が友達に意地悪みたいなことをしていたときに,あなたは『ダメだよ。友達をいじめちゃ。』と言ったら『うるさい何もわからないくせに。』といって叩いてきたと言っていたけれど,本当にいじめていたのかなあ。もしかしたらじぇれていただけじゃないかな。今度,こんな場面にあったら『どうしたの?』と聞いてごらん。そうしたら,○○君はちゃんと暴力をふるわずに理由を言ってくれるはずだよ。」
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 このように,言葉がけでの対処の仕方を教え,次に行わせるのです。その結果も聞くと,
「やっぱり,お母さん『どうしたの?』と聞くのが一番いいことがわかったよ。」
等と言ってくれるようになります。

 今回は,(1)計算間違い,(2)テストの仕方間違え,(3)仲のよい友達との喧嘩,(4)言葉のかけ方間違いについて例を紹介しましたが,家庭でのきょうだいでもトラブルなどいろいろ考えられます。でも,適度抵抗を我が子に与えて鍛えるということを日頃から意識して育てていけば,大きな障がいや問題につまずくことはなくなるでしょうし,遭遇しても解決していく下地ができているので,必ず乗り切ってくれます。

 我が子は親が守らなければいけません。でも,朝起きたときから寝るまで,いや,寝ているときまでも見守っていることはできません。
 また,大人になったらさらに見守るということは直接できません。さらに,我が子が2人,3人といればいっそう不可能です。だからこそ,我が子の力を引き出し,我が子に自力解決ができるように育てることが必要なのです。我が子は期待に応えてたくましく生きてくれます。

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