164. なかなか外に出ない子は?

2019.07.06 20:00|具体的な家庭教育例
 外にあまり出たがらないで,家の中での遊びが好きな子はどうしたらよいのでしょうか?

 こんな悩みの相談を受けました。我が子はどうでしょうか?
子どもは元々活動的で,思いっきり体を動かすことが好きなものです。でも,中にはじっと本を読んでいた方が良いという子もいます。
いろいろな原因を考え,方策を見いだしてみましょう。


friends_abareru.png
原因1 外での楽しい活動を多く経験していない。

「そんなことはないわ。小さいときから公園デビューなどしていたから。」
と言われるかもしれません。外でうんと活動することは,その子にとって良い経験となっていますが,楽しいやりがいのあった経験だったかが重要なのです。よく幼稚園で泥遊びや砂遊びに夢中になって取り組んでいる子がいますが,本当に楽しそうです。そうした楽しい思い出が,次の活動の元になります。
 したがって,外での遊びにはどんな活動をするかで,行くか行かないかの判断基準となります。
友達が近所にいないのに「外で遊んできなさい。」と言っても行きたくはありません。また,その友達が一緒に遊びたい友達なのか,そうでない友達なのかどうかです。少し遠くにいる親しい友達ならば,日曜日に親しい友達の家に車で送って行ってあげるといったことも大切です。

 家族で行動するのならば,目的をもたせて参加させると良いのです。ちょっと遠くに行くのなら思いつきの「動物園に行こうか!」ではなくて,
「『動物の赤ちゃん』を今勉強しているけれど,家族でいろいろな動物の赤ちゃんを見て来ようか。」(1年生)
とか言えば,(行ってみたい。)と思います。

「学校で電磁石を勉強しているよな。科学館に磁石コーナーがあるみたいだから行ってみようか!」とか,(5年生)
「理科で昆虫について勉強しているけれど,『昆虫の森』といった昆虫を捕ったり説明を聞いたりできるところがあるんだ。行ってみようよ。」(3年生)など,
今学習している教材に関わった内容の所に行ってみようというものなら関心も出てくるし授業でも活躍できます。

 そんな遠いところの話ではなくて,日頃,外に出たがらないということであれば,「外に出てする楽しいことがない」ということです。
 担任をしていたときに同じような相談を受けた家庭には,
「夕方,毎日お散歩をするようにしたらどうですか。そして,そこでいろいろ学校であったこと,道の周りの草花,昆虫などについて話題にして楽しく散歩したらどうですか。」
とアドバイスをしました。お母さんも夕食を作るとか忙しかったのですが,夕食前とか夕食後に毎日実行し,親子の楽しい語らいの時間になりました。最初,お子さんは嫌がっていたのですが,楽しみな習慣となったようです。以前,紹介した「情の共有」の時間となったのです。6月から7月にかけては蛍を毎日楽しまれたようです。これも楽しい活動になったからです。




原因2 家での安易な遊びの方が楽しい。

 わざわざ,外に行かなくても楽しいゲームやYouTube を楽しむことができます。座りながら楽しめるのです。(こんな楽なことはない。)と子ども達は思っています。
 無制限にやらせるのではなく,我が家のルールを決めてルールのある生活をさせないと,「外に行きなさい。」だけでは無理があります。 

 


原因3 「外での遊びは楽しいから外に行くよ。」という半ば強制的な親の働きかけがない。

「毎年,中学生になっても夏休みには,我が家はキャンプに行きます。」と,言い切るお母さんがいます。
これは,「家族での情の共有は必ず守るもの」という親の姿勢で行っているのだと思います。思春期で「親なんかとキャンプに行けるか。」と思うことがあっても,家に一人でいることは許されないし,行けば行ったで楽しいこともある。この「行けば行ったで楽しいこと」がある。「やればやったで楽しいこと」がある。このことを親が我が子に意図的に教えているかということです。
「ハワイに行こう。」と言えば,「行きたくない。」という子はあまりいないと思います。なぜなら,楽しいことが想像できるからです。
 いろいろな活動をすると,「こんな楽しいことがある。」ということを予め教えて参加させることが大切なのです。 また,「親との過ごす時間は多いと今は思っているかもしれないけれど,せいぜい中学校2年生くらいまでね。」と少ないことを教え,「今しかいっしょに取り組めないので参加してね。」と納得させることも重要です。




原因4 友達がいない。 

 普段,外に行きたがらないのは,友達がいないからかもしれません。友がいてこそ楽しいもので,人は一人では孤独感を感じます。それよりは仮想世界でもゲームなどの友達がいた方が楽しいのです。
 近所の子と意図的に交流させるとか,ボーイスカウト等に参加させるとかして友達関係を作ることが大切です。




原因5 不審者・不審者という中で,外で遊ぶ環境を大人が奪ってきている。 

 不審者によるいろいろな事件が起きているために,外で遊ばせることを家庭も学校も強く用心するようになりました。そのため,「外にいると危ない。」といった不安感が子ども達に常にあることは確かです。だから,親などが近くにいて見守るといったことが必要となります。




原因6 冷暖房のきく快適な空間は離れがたい。 

 紫外線が当たらない,暑くも寒くもない快適な空間,そんな子ども達にとっては天国のような家の中は最適空間です。
そこから「外へ行きなさい。外で遊びなさい。」というからには「なぜ,外で遊ぶことが必要か」を教えなければいけません。
 例えば,
「骨格異常で幼児の頃は「くる病」と言い,大人になると「骨軟化症」と呼んだりする病気があるの。この病気は,いくらカルシウムをとっても,紫外線にあたらないと体内でのビタミンD合成が減少して発病してしまうことがあるの。適当に太陽に当たることも大切なんだよ。」

「汗は,スポーツのときやお風呂に入っているときだけでなく,寝ているときや通学のとき,学校で座っているだけでも汗をかくんだ。そんな汗には「体温を一定に保つ」という大事な役割があるんだ。体温が上がると汗が出るのは,汗が蒸発するときに体の表面の熱を奪って体を冷やしてくれるんだよ。汗が体温を一定に保ってくれているおかげで,健康が保たれているんだ。でも,快適な家の中ばかりにいると,この機能が十分に働かなくなるんだ。外で汗をかくことも大切なんだ。」




原因7 元々外遊びが嫌いな子がいる。

 「運動が得意でない。」,「じっとして物を作っている方が好きだ。」という子は,昔からいます。でも,親として(外で遊ぶことが大切だ。)と思うのならば,その働きかけが必要です。
 運動が得意でないのならスポーツ少年団にいれて,徐々に得意にしていくといったことも有効です。


 いろいろな原因が考えられますが,我が子に外で遊んでほしいという願いをもっているのならば,まず,その願いや考えをしっかりと伝えるべきなのです。
 大好きな親から期待する姿を求められたとき,我が子にとっては,5つの願いの①「認められたい」,②「褒められたい」,③「愛されたい」をかなえることができる絶好の機会となります。親の思いを如何に上手に伝えるかなのです。
関連記事

コメント

非公開コメント

プロフィール


名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

家庭教育法について情報発信中

カテゴリー

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最近の記事

カウンター

最近のコメント

ブログランキング

リンク先にも、参考になるブログがありますので、お時間あればクリック願います。問題解決、こども達の笑顔に繋がります。

リンク

教育関連サイトの相互リンク募集中。お気軽にメール又は、コメントに依頼ください。


メール

個人的な相談はこちらへどうぞ。許可なく内容を公開することはないので、安心下さい。


名前:
メール:
件名:
本文:

ブックマーク

月別アーカイブ

検索

  • ページトップへ
  • ホームへ