162. 「あの子が気に入らない。」

2019.07.04 20:00|具体的な家庭教育例
「○○だから,あの子が気に入らない。」と言われたらどうしますか?

 こんな悩みの相談を受けました。「○○だから,あの子が気に入らない。」の「○○だから」という部分がよく分らないので一般的になりますが,どんな場合にでも当てはまるように考えていきましょう。
 私は,担任している子ども達に次のような内容をよく話しました。親の言葉にアレンジして述べます。

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1.人の見方・接し方の原則論を話す。

(子ども達には,誰とでも仲良くうまくやっていってほしい。)と親も教師も誰もが思うものです。そのことをしっかりと伝えるのです。
P:「さっき,○○だから,あの子が気に入らない。」と言ったこと,もう少し詳しく話してくれるかな。なるほど,あなたの言うことは聞いている限りもっともだね。
※このように,まず,本人の言うことを聞きながら共感をします。その後で,気になる点を指摘していきます。

P:その子がなぜ,そのようなことを言ったのか,(或いはしたのか)を本人に確かめたの? お母さんやお父さんもそうだけれど,こっちが思っていることと相手が思っていることとはずいぶん違うことがあるもんだよ。
 お母さん達も含めて人は自分の立場でしかなかなか考えられないんだ。相手がどういう状況でどんな理由でそう考えたか(そうしたのか)は聞かないと分らないもんなんだよ。だから,まず,本人に(どうしてそうなのか。)を聞いてみることが必要なんだ。聞いてごらん。
※一方的にこちらの都合で,判断していないかを教えるのです。

P:そうなの? 直接,聞いてもあなたから見てやっぱり自分の都合の良いように言っている(している)と思えたの! あなたの思いも伝えたの? それが大事よ。だって相手もあなたの気持ちを想像することは難しいのだから。言ってみたら。
※このように,お互いの気持ちを交流させることが分かり合える方法だということを教えるのです。
これで,多くの場合は子どもだけでも解決ができます。



2.原則論に当てはまらない人もいることを話す。 

 お互いの気持ちを交流すると,多くの場合はそれをきっかけに仲良くなるものです。でも,世の中には,時として一般常識では対応できない子や保護者もいるのです。その子にいつまでも我が子に「頑張って仲良くなってね。」とはとても言えるものではありません。そんなときには,次のように話すのです。

P:お母さんの人生経験の中で,ほとんどの人はとても良い人で,うまく付き合ってこれたし,楽しく生活したりもできたわ。仕事も仲良く助け合えたわ。でも,中には(自分さえ良ければよい。)という自分勝手な人,(人のことはどうでも良い。)と思っている人,人によって対応が違い,(この人,同じ人なのか。)と疑うような人,人を見下して馬鹿にしているような人もいるのよ。
 あなたはそんな人と一緒に生活しなくても良いように願っているけれど,とにかくいろいろな人がいるの。その人達を自分の思い通りに(良い人になってもらおう。)と努力しても裏切られることもあるの。こちらから「こうすると良いよ。」等と教えてあげることはとても大切だけれど,それでもダメならこう思うとよいのよ。
(ああ,あの人は今はまだ,私が言うことが分らないかわいそうな人なんだわ。きっといつか分ってくれるわ。)と考えて,腹を立てたり(○○を絶対やってもらわねばいけない。)等と思わないことよ。
※このように,そういう人もいるという現実を認めることも教えます。



3.距離を置いた大人の付き合い方を教える。 

 直接,関係することだけ協調して取り組むようにし,後は関わらないようにさせるのです。

P:○○さんとは係活動や仕事など,関係すること以外関わらないようにすることだね。そうしないと,自分が頭にくるだけだから。もしそうした接し方をしていて,相手が淋しかったのならまた態度が変わってくるよ。それまでは,余分なことで関わらないことだね。
※こうした人には,学級の係や仕事など直接関わること以外は関わらないように割り切ってさせるのです。



4.子どもの対応では難しい場合は,親が出て対応をする。

P:もし,その後もいろいろと気になることを言ったりしてきたら,お父さんやお母さんに言うんだよ。味方だからね。あんまりひどいようだったら先生にも相談するからね。
※自分が幸せな学校生活を送ってきた親にとっては,(そんなことがあるわけがない。)と思えるようなことをする子も中にはいます。また,(話せば分るわ。)と思うかもしれませんが,家庭環境によっては話して分るようになるために担任が毎日寄り添い指導しても1年かかる子もいますし,変わらない子もいます。そんな子に,我が子を原則論だけで対応させることは非常に酷なことです。



5.自分が変わると,周りも変わることを教える。

P:お父さんもそうだったけれど,(あいつが悪い。)(あいつがいつもこんなことをしてくる。)(あいつは嫌な子だ。)と思っていると,決まって変なことをしてきたもんだ。何かのきっかけで話すことがあって相手のことが分ったらとても仲良くなったし,その子以外の誰とでもうまくいくようになったんだ。今から思うと,(自分が周りのせいにして,生活していたんだ。)と分ったよ。自分の考え方を変えると周りが変わるんだ。

P:お母さんは,いつも明るくするようにしたわ。そうすると明るい雰囲気の子が周りにいるようになって楽しくなったわ。これもお父さんが言うように自分がまず,変わって明るくするということだったんだね。○○ちゃんももっともっと明るく生活してよ。毎日が楽しくなるから。
※自分の経験でなくても聞いた話という形でも良いので,「自分が明るく前向きに生活すれば,環境が変わる」ということを教えるのです。


「あの子が,気に入らない。」と言われたら,「あなたは,みんなに好かれているの?」と聞き返すのも良いですね。いじめなどで苦しんでいるのなら,即,対応をしなければいけませんが,そうでない場合は,「いろいろな人(子)が世の中にいて,それらの人と生活していくその練習を今しているので,誰とでもうまく生活できるように今,勉強をしようね。」と見守りながら応援をしてみてください。コミュニケーション力に基づいた対応力が我が子に身についたらとても嬉しいですね。
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名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

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