289. 完食指導は,その子に応じて!

2019.11.08 20:00|学校教育との連携
我が子に応じた完食指導をしていますか?


 学校での給食指導でいつも問題になるのが,完食指導です。どの子も配られた給食は完食できることは素晴らしいことですし,食べ物を大切にする観点からも重要なことです。
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  では,どうして完食指導が問題になるのでしょうか? それは方法です。次のことにこだわった指導があるかということです。


【給食・家庭での食事での留意点】
(1)食べ物に感謝する。
 食べ物は,動物にしても植物にしても,生き物の命を奪っているのです。ですから,食物に感謝し,食べられることが有り難いと感謝できるように子どもにしっかりと話しているかということです。
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(2)親に感謝する。
 親が働いてくれたおかげで食事ができるのです。天からお金が降ってくるわけではないのです。
 でも,教えないとお金はあって当たり前の物,食べ物だってあって当たり前の物と子どもは思っているのです。
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 もし,親が働けなくなったら食事だけでなく,全てのことが困るということを教えなければなりません。



(3)食べ物の栄養価値について教える。
「肉を食べなさい。」
だけではなく,肉は体にとってなぜ食べると良いのかを教えることが必要です。例えば,

「アルピニストといって高い山に登る人は,登るのにも肉の栄養が大切だけれど,降りてきたらしっかりと肉を食べるんだって。それで,体が元に戻ると言っていたよ。激しい運動の後の夕ご飯などには,肉が良いみたいだね。」
などと話せば,少しは食べてみようかと思うのです。
 野菜などそれぞれの食べ物についての役割については,5・6年の家庭科で学習しますが,しっかりと理解できているかは子ども次第です。
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日頃の家庭や学校でのちょっとした話が重要なのです。スマホで「魚はなぜ大切」などと入れれば,わかりやすく教えてくれる時代です。


(4)少しでも食べる指導をする。
 一番困る子どもは,家庭で,
「嫌いなら,食べなくても良いよ。」
「ピーマンだけが栄養じゃないから,他でとれば良いよ。」
「お母さんもチーズ嫌いだから,あなたも嫌いなら食べなくても良いよ。」
などと言って,全く食べさせていない家庭です。

 そもそも子どもは,ちょっと食べて,
「嫌い。」
と言ったときに,
「まあ,これ美味しい。ちょっと食べてみなさいよ。○○の味に似ているわ。」
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などと周りの大人が
「美味しい。美味しい。」
と言えば,食べてしまうものです。それでも難しかったら,
「半分だけ食べようか。」
「まずは一口だけでも食べようか。」
などと,働きかけをしていくことが好き嫌いをなくすことになります。

 こんな不幸な子がいました。お刺身をお父さんもお母さんも嫌いだから,家庭で出されたことがなかったのです。
「あれは,まずいから買わないの!」
と言われ続け,食べたことがなかったのです。でも,大学生になって初めて信頼する友達に勧められて食べたらものすごく美味しくて,お母さんに抗議の電話をかけたという子がいました。
 また,結婚したら,

「それ,ぼく嫌いだから食べない。あっ,それ無理。」
などと言うので,奥さんは嫌気がさして離婚したという人も現実にいます。離婚まではしなくてもパートナーを悲しませることはさせたくないものです。

 ただし,強制をして,
「これだけ食べないと,遊ばせない。」
「これだけ食べないと,宿題をうんと出すよ。」
などと,嫌な思いをさせるから問題になるのです。
 少しずつ食べられるようにして,褒めていけば,必ず食べるようになります。



(5)食べたくても食べられない子がいることを教える。
 現実に朝ご飯を食べれない子がいます。家で朝作ってもらえない子。親が仕事で朝いない子。食べ物が家にない子。悲しいことですが,これも現実です。
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 学校から親さんに働きかけて改善される家庭もありますが,変わらない家庭もあります。そのような家庭に比べて幸せだということを教えてあげてほしいのです。


(6)親も良い手本を示す。
 親も我が子がかわいいので,我が子のために好きだというふりをすることも大切です。或いは,
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「お父さんもこれだけは食べるので,あなたもこれくらいは食べるよ。」
といった働きかけをしたいものです。

 やってはいけないことは,
「こんなまずい物食えるか。」
などと子どもの前で,堂々と言うことです。


(7)料理を作ってくださる方の心をいただく。
 学校で言えば,給食センターの方であるし,家庭でいえばお母さんやお父さんです。その作る人が,
「私が作った物を喜んで食べてくれるかしら。」
と思って作ってくれているのだから,その心に応えて
「ありがとうございます。」
という気持ちになったら食べざるを得ないのです。

「お母さんが一生懸命作ったこの料理,食べてくれないの? お母さんが好きじゃないの?」
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などと迫ると,食べてくれるものです。そこで,
「ありがとう。今度はもっと美味しくつくるように努力するね。」
といえば良いのです。

 完食指導は,強制ではなくその子が
(食べたい。)
(食べないと申し訳ないなあ。)
(食べると体に良いのだから食べよう。)
(食べられることが有り難い。)
 こう思えたときに,実現するのです。つまり,親や周りの人との人間関係で成り立っているのです。信じて温かい対応をどんどん行っていきましょう。

プロフィール


名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

家庭教育法について情報発信中

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