158. 学習の頑張りのチェックを!

2019.06.30 20:20|具体的な家庭教育例
学期末が近づいてきたら,「学習の頑張りのチェック」をしてみましょう!

 1学期,2学期,3学期という学期の終わり前(1ヶ月以上前)に,我が子に学習の取り組みの振り返りをさせることがより学期末を充実させることになります。

(ああ,そういえば,ちょっと心が緩んでいたなあ。)
(終わりこそ,しっかりと締めくくらなければいけないなあ。)
(楽しい夏休みにするには,今が大切なんだ。)
 こういった意識にさせるためにも,この時期に「学習の頑張りのチェック」をさせるのです。


学習がん張りチェック 
 取り組み方は簡単なことです。次のように話して取り組ませるのです。

 ○○さんは,毎日,担任の先生や教科担任の先生と勉強を頑張っていると思うわ。その頑張りを振り返って,さらに楽しく学習ができるように,また,力をさらにつけてもらうために,この「学習頑張りチェック」をやってみて!
 思っていることも素直に書いてね。あなたの正直な気持ちが知りたいからね。


 次の2つのことで聞くよ。

①「学習したことができますか? わかりますか?」
②「 学習は,楽しいですか?」


 いろいろな教科などについて,5から1までの数字のあてはまるところに○を付けるのよ。
今まで学校の先生と学習してきて,今,思っていることだよ。迷って,どこに付けたらよいかわからにときは,3に○を付けてね。

【書き方例】 
・上の段は「学習したことができますか? わかりますか?」について答えるよ。
「学習したことがとてもできる,とてもわかる」のなら,上段の5に○を付けます。
下の段は「学習は,楽しいですか?」について答えてね。
「学習は,まあまあ楽しい」のなら,下段の4に○を付けます。
・いろいろな教科などについて,聞いていくよ。

国語
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

書写
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

算数
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

生活
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

社会
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

理科
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

音楽
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

図工  
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

家庭
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

体育
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

道徳
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

外国語活動
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

総合的な学習の時間
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

特別活動
①「できる?」  5  4  3  2  1
②「楽しい?」  5  4  3  2  1

・自分の思っていることで,言葉で書くことがあったら書いてね。

 これを行ったあと,親子で考察をするのです。
考察1 
①「できますか? わかりますか?」について,左の5の方に○がかたまっているほど本人ができているととらえています。逆に右の1に近づいていれば,「できない。」と思っていることになります。

考察2 
②「 学習は,楽しいですか?」も同じで,左の5の方に○がかたまっているほど本人が楽しいととらえています。逆に右の1に近づいていれば,「楽しくない。」と思っていることになります。

考察3 
①「できますか? わかりますか?」が,4で,②「 学習は,楽しいですか?」が2の場合は,成果は出ているものの,その教科などの面白みを感じていないことになります。なぜ面白くないのか,楽しくないのかを聞き出す必要があります。もし,理科などで「実験などを先生がするだけで私たちに全くさせてくれない。」などと言ったのなら先生に聞いてみることも大切です。

考察4 
①「できますか? わかりますか?」が,2で,②「 学習は,楽しいですか?」が4の場合は,関心意欲はあるので実力をつける必要があります。例えば,繰り返し練習することをしていない,大切な事柄をしっかりと覚えていないといったことが考えられます。そうした場合はどのように復習をしっかりするかということを親子で話し合う必要があります。「34.楽しく学ぶ」「37.覚え方(方法)を教える。」等を参考にしてください。
 
考察5 
一つ一つの教科について見てみます。極端に5や4だけが突出しているものがあれば,それは得意としているものです。逆に1や2と特定のものが突出している場合は,真剣に理由を聞き出し対応しなければなりません。

 こうして「学習頑張りチェック」を学期末前(1ヶ月以上前)に行うことによって,我が子の本来もっている良さの出し具合が分るのです。或いは良さの引き出しに向けて本人に火をつけられるのです。中学生でも期末前の段階にぜひ実施してみてください。

157.ユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭教育での取り組み③

2019.06.29 00:00|具体的な家庭教育例
ユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭教育での取り組みは,どうあったらよいの?!(3)

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3.人権が尊重される家庭での学習づくり 
 
 今回は,「人権が尊重される家庭での学習づくり」について考えてみましょう!

 学習指導におけるUDの視点とは,我が子に取ってわかりやすい学習,学習しやすい環境になるようにすることです。
 その基本的なポイントを,2つのアングルから考えてみましょう。

基本的なポイント

(1) 我が子の顔を思い浮かべ,その特徴やニーズに応えようとする構えが必要がある。
(2) 我が子の良さや可能性を発揮できるような対応のスキルを身につけることである。

 このポイントで頑張ろうとするとき,親自身の情熱・創造力・対応力等のレベルが磨かれるし,問われたりします。


取り組み点検1 我が子の特徴やニーズに応えられるように,学習のあり方を理解し,雰囲気作りを大切にしていますか?

①□ 毎日の宿題等の内容や時間を理解している。 
 特に,大切にしたいことは,考えづくりや学習作業にかかる時間です。それとともに実質取り組んだ内容が充実しているかどうかです。時間だけだらだらと過ごしても意味がありません。その学年に応じた内容・時間の取り組みが必要なのです。詳しくは,138~145の「家庭学習のあり方(小1~中学生)」を参照ください。

②□ 宿題等を始めようとする雰囲気を大事にしている。 
 学習意欲を主体的に出していくことができるような雰囲気や言葉がけが重要です。「勉強をしなさい。」ではなく,「今日も,勉強いつものように頑張ってね。」と,(あなたを信じているよ。)という言い方ができるかです。

③□ 宿題等の学習が広がるように,聞かれたことに誠実に答えたり分らないときには分らないと答えたりする温かい対応をする
 聞かれたことをそのまま答えることもあるし,「自分で調べるともっと分るよ。」と投げかけるのも大切です。ともかく(自分は大事にされている。)ということが感じられるようにしていくことです。



取り組み点検2 我が子がよさや可能性を発揮し高まる学び方を指導していますか?(習慣化)

①□ 家庭でも学習の基礎的なマナーを身につけさせている。
 『学習の準備』として,机上に本・ノート・鉛筆などを出すことや右利きはノート右,左利きはノート左に出すといったことが普通にできるように低学年で躾けます。
 『姿勢ねばり』としては,背筋をまっすぐ伸ばして正しい姿勢で座ることを定着させます。 『終わりました合図』として,宿題等が終わると,終わったことを親に報告します。親が働いていてその場に立ち会えないときは,取り組んだことが分るように出させておくといったことが大切です。そして,必ず,「お母さんがそばにいなくても頑張れるね。」といった親の喜びを伝えるのです。その言葉が次への意欲となります。

②□ 本読みなどは意欲的に取り組む。 
 本読みカードをつけてあげながら,良かったことを
「ずいぶん大きな声が出るようになったわね。」
「一回も間違えずに読めるんだね。」
「音読というより,朗読になってきたね。」
「本当に音読が上手になってきたね。速さをもう少しゆっくりにすると,さらに○○ちゃんの音読が上手になるよ。」のように伝えます。

③□ 宿題が終わったら,ドリルや読書など自主学習に取り組ませる。
 宿題だけでなく,自分の力をいっそういろいろな面で発揮させます,或いはもっと深く取り組ませるなど,その子にあった言葉がけで意欲的に取り組むこととなります。



「人権が尊重される家庭での学習づくり」には,「我が子の顔を思い浮かべ,その特徴やニーズに応えようとする構えや取り組み」が必要でした。また,「我が子の良さや可能性を発揮できるような対応のスキルを身につけること」も重要でした。
 これらの取り組みを今後も継続させることで,この「家庭での姿」が「学校での姿」となって生きてくることとなります。

156.ユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭教育での取り組み②

2019.06.28 20:00|具体的な家庭教育例
ユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭教育での取り組みは,どうあったらよいの?!(2)

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2.家庭での人権が尊重される人間関係づくり
  
 ここでは,「人権が尊重される家庭での人間関係づくり」について考えていきましょう!

学校の教室では,さまざまな特徴・違いをもつ子が集まり,教育活動が展開されています。異学年タテ割り活動ならなお更です。その特徴・違いから,人間関係上のストレスやトラブルが発生し,活動の進行を阻害するケースもでてきます。

 でも,家庭での集団生活においてよりよい人間関係が育っていれば,学校においても順調に過ごせるはずです。 
 そこで,“よい人間関係”を育てるポイントについて点検をしてみたいと思います。
この“よい人間関係”は,親の日常的な言動に大きく影響されます。親の人格・人権感覚が問題になってきます。
 さあ,点検をしてみましょう。我が家はどうでしょうか?


取り組み点検1 安心でき前向きになれる家族を育てるために,親自身が意図的にリードしていますか?

①□ 親は,いつも明るい家庭にするためにポジティブな言葉を発したりたり明るい和やかなムードで包んだりしている。 
「母親は太陽だ。」と言われます。家族に日光を当てるように明るさを与えていくことが大切なのです。母親のポジティブな言葉は,やる気を起こさせます。

②□ 我が子の変化(ヘアースタイル,傷テープ,表情等)を鋭くキャッチし,必ず声をかけている。 
 我が子のちょっとした変化を敏感にとらえ,我が子との関係づくりを怠らないのです。心の状態を常につかむのです。

③□ 求める姿や評価の基準がいつも一定で,誰にでもよさや課題があるという思想を浸透させている。 
 場面や出来事をとらえて,意図的に誰もが褒められ家庭です。その子の良さを家族全体にも広めていくのです。

④□ 人権に敏感で,家族や友達に迷惑・失礼な言動は,見逃さず,注意(叱る)している。
 普段は“よい子”でもこういったときは見逃さず,日頃の良さを例に今回の姿は「本当のあなたの姿ではない」と指導します。

⑤□ 小さな訴え・不満にも耳を傾け,不満・不公平感をもったままで生活させない。 
 その日のうちに,前向きになれるような親の働きかけが重要です。不平や不満を聞く中ですっきりとさせ,次にどのように行動すると良いかを話してあげるのです。

⑥□ 失敗してもチャレンジしようとする意欲を認めている。行為の動機・意図を聞き出し,認めている。 
 親の温かい人間性・揺るぎのない信念・鋭敏なキャッチ力・積極的な行動力が,現れていると,我が子は,知らず知らずのうちに影響されたり感化されたりして,習慣化されてきます。こうした親のいる家庭は,笑い声があっても嘲笑や崩れはないのです。動と静の切り替えが見事なのです。




取り組み点検2 行動や判断の基準をもとに,互いのよさを認め合い,貢献し合う家庭を育てる場をつくっていますか?

①□ 「どうぞ。 → ありがとう。」「お願いします。」等,関係を円滑にするお願い・お礼の大切さを指導している。 
 和やかでコミュニケーションも活発になるように,親自らが明るく豊かな話題をもち込みたいものです。こうした親には,子どもの方からもかかわってくるでしょうし,家族団らんの時間が楽しくなるはずです。

②□ お手伝いは,親の勝手な判断で決めず,本人の希望や意向を踏まえて決めている。
 子どもの特徴をとらえ,「○ちゃんのおかげ」「やっぱり○○ちゃんは・・・」と,家族の中での個の貢献を価値づけます。子ども5つの願い「認められたい」,「褒められたい」,「愛されたい」,「人の役に立ちたい」,「自由でありたい」がかなえられます。

③□ 兄弟姉妹がある場合は動き方を教え,掃除・食事・学習等でトラブルなくスムースにできるようにしている。 
 年長者の兄弟姉妹への声のかけ方,兄弟姉妹の話し合いの仕方など,具体的に,初期に,教えることがその後の動きを作っていくとともに,兄弟姉妹愛が生まれてきます。

④□ 兄弟姉妹がある場合は,兄弟姉妹を励ます声かけや兄弟姉妹を助ける価値を教え,見逃さず意図的に大きく取り上げ,たたえている。 
 励ましの声や助け合う動きが“水の輪”のようにどんどん広がります。

⑤□ お手伝いだけでなく,「進んで働く」,「ボランティア的に働く」価値を教え,見逃さずほめ,積極的に貢献する風土を育てている。 
 親の意図的計画的な仕掛けが,家族の育ちを左右します。ここで,大切なことは,一度に沢山のことを求めず,「何から」「いつから」始めるかを考えることです。


 安心でき貢献し合う家族を育てようとする時,もっとも大きな影響力は,親の人格・思想・日常的な立ち居振る舞い・言動です。弱者の不安への共感,人権への信念,可能性への期待や,察知する鋭敏さ等をもつ親が実現を可能にします。
 一貫性がなく,子どもの勢いに負ける鈍感な親であってはなりません。我が子を導く引率力・説得力・感化力が必要です。日々の親の変わらぬ温かい言動が,規範・ルールとなり,家族の行動に“芯”が通り,家族の自浄力が形成されます。
 家庭での「人権が尊重される人間関係づくり」は,安心して前向きになれる気風を,親が自らの立ち居振る舞いを通してリードしたり,家族のお互いの良さや可能性を認め合ったりすることでできてきます。なかなかうまくいかないときこそ,親の根気強さと“手を変え品を変え”が求められます。愛する我が子の輝く姿を「家庭での人権が尊重される人間関係づくり」で育てていきましょう。

155. ユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭教育での取り組み①

2019.06.27 21:39|具体的な家庭教育例
ユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭教育での取り組みは,どうあったらよいの?!
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 ユニバーサルデザインの提唱は,アメリカのロナルド・メイスによるものです。これは,「できるだけ多くの人が利用可能であるようなデザインにすること」が基本です。
 そのため,対象者を障がい者に限定していないのが,「バリアフリー」とは異なるところです。
 ユニバーサルデザインには,「バリアフリーが『障がい者のための特別な扱い』として新たに心理的壁をつくっている」と考えたロナルド・メイスの考えが反映されています。でも現実は「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」とが混同されることもあります。

 このユニバーサルデザインには7つの原則があります。

①「どんな人でも公平に使える,分かりやすい,使いやすい。」 
 共通な規範・ルールがはっきりとしています。
②「使う上での柔軟性がある。」 
 多様な選択ができたり,ステップごとに考えたりします。
③「使い方が簡単でわかりきっている。」 
 単純であったり,具体的であったり,見通しがあったりします。(マニュアル・モデル)
④「必要な情報がすぐにわかる。」 
 見て分かる,聞いて分かるための短いことば,焦点化があります。
⑤「うっかりミスを大目にみる。」 
 大目にみて待つとか,挽回のチャンスを与えるとか,別の見方をしたりします。
⑥「身体への程度を過ぎた負担を必要としない。」 
 手順が簡単で,楽に扱えます。
⑦「アクセスや利用のための大きさと空間が確保されている。」 
 安全,楽,遠くても分かるようにします。


 UDの視点を踏まえた教育的手だては,7原則のそれぞれに対応するというより,いくつかの原則につながっていると考える方が良いと思います。
 今回のユニバーサルデザインの特集は,教育に関するものなので,「教育環境のユニバーサルデザイン」とは「誰もが使いやすい」ではなくて「学習主体である児童・生徒中心のデザイン」として考えていくこととします。

 教育環境のユニバーサルデザイン(UD)の視点を踏まえた家庭での取り組みについては,次の3点について記述します。

1回目は,「1.人権が尊重される家庭での環境づくり(物的環境・空間作り)」
2回目は,「2.人権が尊重される家庭での人間関係づくり」 
3回目は,「3.人権が尊重される家庭での学習づくり」 




1.人権が尊重される家庭での環境づくり(物的環境・空間作り) 
 まずは,「人権が尊重される家庭での環境づくり(物的環境・空間作り)」から説明します。

 知的・情緒的・身体的・経験値的等々,さまざまな特徴や違いをもつ子が集まっているのが学校の教室です。こうした特徴・違いから教室内で環境的トラブルが発生し,対人トラブルに発展してしまう場合が少なくはありません。
 対人トラブルが続出すれば,学級集団も育たなく,授業も集中できず学力も向上しません。
 そこで,すべての教育活動の出発点として,教室環境の整備を後押しする家庭での環境づくりの取り組みのポイントについて振り返ってみましょう! 我が家はどうでしょうか? 

取り組み点検1 安全や健康管理に配慮した家庭環境にしていますか?

①□ 居間などで通りやすいようにテーブル等の配置を考えている。
 テーブルの位置などもしっかりと決めていて,いつも変わったりしないことが重要です。定期的に変わることは問題ありません。いつの間にか勝手に移動したりすると落ち着けない子がいます。

②□ テーブルの横の通り道には,床にすったりはみ出したりする大きな袋や物をさげていない。
 学校の授業中に席を立つ時や休み時間に移動する時につまずいたら,トラブルの元になります。(③も同じです。)つまずいた子が情緒的に落ちつきのない子や乱暴な子だとしたら,トラブルも大きくなりやすいのです。そのことは家庭でも同じです。家庭でこうした配慮をすることで学校でも危険な状況を指摘できる子になります。

③□ 戸棚などから本やいろいろな物などがはみ出していない。 
 収納が難しい我が子がいたら,収納のモデル写真を掲示したりして正しい収納の仕方を示すのです。それを元に応用して覚えていきます。

④□ 風通しや室温を考えて,窓の開け幅を考えている。我が子に難しかったら色シールで3段階表示するなど工夫をしている。
 緑・青・黄などのシールで目印をつけ,天候に応じてシールの色を決めるのです。そうすれば,家庭内の約束事として,統一され,誰がやっても,同じ開け幅になります。家庭内で心理的安定が生まれます。これも学校で提案ができます。それ以前に,この子は家庭の取り組みで窓の開閉について十分理解できている子になっています。

⑤□ 採光を考えて,窓際の物の貼り方を考えている。
 ぶら下げる物の大きさや位置,期間を考えることが重要です。いつまでも同じ物が貼り続けられているといったことがないようにします。気になる子には常に気になります。(こうしたい。)という願いが親にある場合は,「お母さんは,こういう目的でこうしているのと説明をしてあげてください。」



取り組み点検2 「家族のだれでも同じようにできる・使える」ように,「扱い方・使い方」の習慣化を図っていますか?

①□ 普段の靴の脱ぎ方と置き場,傘の置き方が乱れにくい方法が考えてある。床にマークや入れ物など用意するなど,子どもにとってわかりやすくしてある。
 床にマークや入れ物など用意すると,どの子も楽に,それらを整頓することができます。家族内でも基準がはっきりしていて動きやすいし,家族個人間での差がでることがなく気になる子のストレスがなくなります。

②□ 棚の上に飾りの品等を置く場合は,置き方を示し見届けている。向きや間を揃える等を教えている。

③□ 本,鉛筆削り,テープ,マジック,テレビ・エアコンのリモコン等,共用物品の置き方が決まっている。わかりづらい子がいれば位置や向きを示す写真等がある。
 だれにとっても扱い方が分かりやすく,家庭に落ち着いた生活スタイル・モラルが形成されてきます。

④□ 居間の壁の配置や掲示に落ち着きがある。掲示の貼り方,情報の量,色合い等に配慮がある。予定黒板があれば汚れなどはない。
 特に,情緒的や発達的な配慮が必要な子にとっては,視界に入る情報がシンプルであればあるほど,集中しやすくなります。

⑤□ カバン置き場がしっかりと決められており,今日使った水筒の置き場がきちんと決まりそこに置くように習慣化している。
他にも,習慣・モラル形成に影響することは多くあります。



安全で使いやすい家庭環境を整えていくと,2つのメリットが生まれて来ます。
2つの「取り組み点検」のメリットは,

(1)物の配置や人の動きに誰もが同じようにできる統一感が生まれてきて,雰囲気が落ち着いてきます。

(2)我が子が活動する時に,いざこざが生じることも少なく,心理的に余分なストレスが生まれません。


 誰もが同じようにできると,心理的なストレスが生まれないことが,UDのポイントです。「家庭内で事故・健康被害が発生しないように,安全に(健康に)気を配って,環境を整える」,「家庭内の物品の管理や利用の仕方でトラブルが起きないように,物の扱い方・利用の仕方を習慣化する」,これらは当たり前のことのように思いますが,できていないことが多いのです。そのために気を病んでいる子がいます。 

 これらの取り組みを続ける中で徐々にいろいろなことに適応できている「自分」に気づかせていくのです。習慣化は,「いつも,定期的に,繰り返す」親のこまめさで決まります!

154. 小学校の頃の体験は,大人になって生きるの!?

2019.06.26 20:00|夏休みの教育
小学校の頃に行った体験は,大人になった時に生きるの!?

 体験活動の意義については,「124. 体験学習は,どうして必要なの?」で,次の4点の理由から「ぜひ,必要です。」という紹介をしました。


1 自然や地域社会と深く関わる機会が減少している。

2 集団活動の不足で「集団」から「個 = 孤」へ活動がせばま(狭ま)っている。

3 物事を探り調べて,吟味する機会が減少している。

4 地域や家庭の教育力の低下がある。

 
 これらのことから体験学習は重要であるというお話を紹介しました。


 今回は夏休みも含めて,今,我が子が小中学校時代に体験をすることで,将来の知識・技能にとても影響をしてくるという内容です。

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 夏の風物詩とも言われる鮎釣りがどんどん解禁されています。鮎釣りはなかなか子どもではできませんが,魚釣りは子どもたちにとって,非常に興味をもって取り組めるものです。
 私は,魚釣りを大人になっても趣味として行っています。周りの釣り人を観察すると,次のような姿が目に入ってきます。

「どうして,あそこに餌を入れるの? そこには魚はいないよ。」
「どうして,そこに立つの? そこに立ったら人の影が魚に見えて,魚が警戒してつれないじゃないの?」
「足跡を立てたり走ったりしたら魚が驚いて餌も食べなくなるのに,どうなっているの?」

 といったことによく出くわします。
 さらに,こちらが多く魚を釣っていると,その脇に無理矢理入ってくる人がいます。そういう人は,本当に素人で下手です。
 私が知っている人で,釣りの上手な人は小学生の頃に渓流魚でなくてもフナでもモロコでも何でもよいのですが,魚を釣った経験のある人です。逆に下手な人は大人になってから始めた人がほとんどです。
 何が違うのでしょうか。それは,小学生の頃に覚えた言葉では説明しきれない感覚なのです。川を見たら(魚はこの辺に必ずいるぞ。)(あそこでは,何匹くらいいる。)という感のような見通しが立つのです。

 これは魚釣りだけではありません。

◇昆虫の持ち方や居場所見つけも経験がものを言います。
◇キノコの生える場所を見つけるのにも,ただ歩くだけでは見つかりません。毒キノコなのかも察しがつきません。
◇木の削り方や安全な木と危険な木の見分け方も知らないと全くできません。
◇粘土でお茶碗を作る陶芸教室なども,練り方,形成などなかなか思うようにはいきません。
◇キャンプのかまどの火起こしも経験しないと,何時間経ってもできるものではありません。


 こうした経験を小学校時代に大いに経験させたいものです。そうすることが,大人になったときの器用さや自然対応能力となるのです。
 (親である私も,恥ずかしながらそうしたことは教えることができない。)という場合は,「○○自然体験教室」とかいろいろな催しの案内が発信されています。自然の家や博物館,アウトドア用品店主催等々探せば見つかります。

 夏休みだからこそ,思い切って取り組ませることができます。
我が子の能力は引き出さなければ,埋もれたままです。引き出せばさらに輝きます。その経験が潜在意識に残り,さらに発展をしていきます。なんと楽しい夏休みを迎えようとしているのでしょう。

153. 泳げる子にするには,どうしたらよいの?①

2019.06.25 20:00|夏休みの教育
我が子は,泳ぐことができますか?

 152の「『水が怖い。』と水泳(水遊び)を拒否する子は,どうしたらよいの?」では,水に親しむ方法についてお話をしました。
では,泳ぐことができることの喜びを我が子に味わわせるにはどうしたらよいのでしょうか?

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1.「水泳は,楽しいものだ」と教えます。 
 泳ぐことの楽しさを家族で語り合いましょう。
「泳ぎは,楽しくて役に立つものなんだ。ぼくも泳いでみたい。」
「私は,選手になれなくてもよいけれど,すいすいと泳ぐことだけはしたいわ。」
等と泳ぐことへの憧れはもたせたいものです。それが原動力になります。

「お母さん,子どもの頃,川の向こう岸まで泳ごうと練習をして泳ぎ切ったとき,自分でも(すごい。)と感動したわ。」
「お父さんは,なかなか早く泳げなかったけれど,長く泳ぐことに努めたので,今でもジムで仕事の気分転換ができるよ。体づくりにもなっているよ。」
「ぼくは,小学校で海の家の研修に行ったとき,少し沖のイカダまでみんなが泳ぐのを見て悔しくて,必死で練習したので,今高校の友達と夏に海に行っても自信があるよ。」


2.「水泳ができないと困ること」を教えます。 
 小学校3年生の担任をしているとき,こんなことを話したら(どうしよう。)という表情をした子が多くいました。それは,次のような事柄です。

T:「みなさんは,泳げますか? 泳げないと困ることないかなあ?」
C:「何もないよ。だって船もあるし。」
T:「テレビで船が沈没しかけて,泳げなかったという人が亡くなったというのを言っていたね。みなさんなら,どうしますか?」
C:「ぼくは泳げるからいいけれど,泳げないと死ぬしかないね。」
C:「えっ,どうしよう? ぼく泳げない。」
C:「さっき,泳げると○○さんが言ったけれど,ちょっとばかし泳げても仕方ないじゃないの?」
C:「ちょっとでも泳げれば,何かに捕まることもできるけれど,少しも泳げなかったらその場でおしまいだ。」
T:「いざというときのことを考えると,せめて25mくらいは泳げないと物にもつかまれないね。」


 こんな話を朝の会の時にした以後,クラスの子の姿勢が大きく変わってきました。
3年生で泳げない子が6月の時点で半数いたのが,7月の終わり時点では全員が25m以上泳げるようになっていました。
(自分は何かあったときに死にたくない。)という気持ちをもったようです。水泳の練習の時,子ども達の合い言葉になっていた言葉が,「泳げないとなんともならない!」というものでした。


3.基本の動きを教えます。 
 基本の泳ぎの指導法は人によっていろいろ変わりますが,基本は次のようなものです。
(1)足をピンと伸ばしてバタ足の練習をし,シャバシャバと小刻みにバタ足をできるようにします。

(2)手を耳の後ろに持って行く形でまっすぐ前に伸ばします。そして,先ほど練習したバタ足で進みます。また,呼吸は初めに吸っただけで進みます。

(3)3m,5m,6mと距離を少しずつ増やしていきます。親が3m先,5m先,・・・10m先で待つようにして,「ここまでおいで。」と声かけをして頑張らせるのです。
息継ぎをしなくてもできる子は12mは進みます。

(4)ノーブレスでクロールを練習します。
手は,後ろから前に出していきますが,合い言葉は,「遠くの水をつかむように手を前に出す。」です。初めは,「手で水をかく」といったことはなかなかできませんが,それでも十分に進みます。

(5)息継ぎを教えます。
プールの底に向きを向けて水の中で少しずつはきます。吸うときは,片方の耳を水面に置くような形で,パッと顔を出して吸います。そして,プールの底へ顔を向け少しずつはきます。これを立ったまま上半身で練習します。できるようになったら,「ノーブレスでクロール」から「ブレスクロール」へと練習をさせます。
 これは,ネットで「クロールの仕方」などで検索すれば,映像でわかりやすく説明されています。平泳ぎについても同様です。また,スイミングスクールなどで夏休みの短期泳ぎ教室なども行われいます。親が教えることができなくてもいろいろな学習する機会はあります。


4.目標をもたせます。 
 目標があれば,行動へとつながります。

「夏休みが終わるまでに必ず,25m以上泳げるようにする。」
「平泳ぎで,ゆったりと長く泳げるようにする。」
など,

 「~したい。」ではなく,「~する。」という強い意志をもって努力をさせたいものです。その際には少しの距離の伸びでも認めていきましょう。子どもの6つの願いの「認められたい。」,「褒められたい。」,「愛されたい。」を満足させていきましょう。


5.家族と楽しく水泳を取り入れた遊びを仕組みます。(情の共有) 

 家族で,夏休みにどこかへ行くのなら,
「○○海水浴場に行って,おもいっきり泳ごう。」
「プールでみんなで潜りの競争をしよう。誰が一番になるかな。お父さんが潜り1番賞でも用意しようかな。」

これは物で釣るというより,家族で思いで作りをするという意味での商品です。


 家族の誰かが泳げないから「情けない。」というのではなく,家族の一人が「できたこと」をともに喜び合い,家族の絆がいっそう深まるそんな水泳練習機会にしたいものです。

152. 「水が怖い。」と水泳(水遊び)を拒否する子は,どうしたらよいの?

2019.06.24 20:00|夏休みの教育
「水が怖い。」と水泳(水遊び)をしようとしない子は,一体どうしたらよいの?

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「我が子は1年生の時にはまだ水に入ったりできたのに,2年生になったら水さえ怖がってプールに入ろうともしません。どうしたらよいのでしょうか。」


 という質問をいただきました。皆さんのお子さんはどうでしょうか? 水遊びや水泳に楽しく取り組んでいますか? ひょっとしたら水に入ることすら嫌がったりしませんか? まず原因から考えてみましょう。


原因1 「水に親しめて当たり前,泳げて当たり前」という固定概念を親がもっている。
「できたの! すごい。」と大人にとって当たり前のことでも,子どもにとっては当たり前ではなく(すごいことだ。)という姿勢で我が子に接っしていられますか? ひょっとしたら「なぜ,こんなことができないの!?」等と本人の自信を失わせるような言葉を平気で発していませんか? 潜在意識に「こんなこともできない子」という意識が積み重なったら水泳だけにとどまらず,いろいろなことができない子になってきます。
 赤ちゃんの時に,はいはいをしただけで喜び,「マンマ。」と言っただけで喜んだあの感動が小学生に対して必要なのです。


原因2 親が我が子に「水は怖い。」という恐怖感をいつの間にか与えている。 
 水難事故などのニュースを見ると(水に気をつけさせなくっちゃ。)などという心配から

「水に近づいちゃいけないよ。死んだら大変だから。」
「30cmの深さの水の所でも溺れるんだって,怖いねえ。川へは勝手に行っちゃいけないよ。」


などと言いがちですが,「水はどのように気をつけると,安全なのか。」という具体的な指導はとても大事ですが「水は恐いよ。」という恐怖をただ与える言葉だけでは返って効果が薄いのです。というより悪影響が大きいのです。

「川の水は滑りやすいりやすいので,転んで頭を打ったり怪我をして血が出て止まらなかったりすると大変なので,必ず大人と行ってね。」

「30cmの深さの水でも溺れるんだって。一人では何があるか分らないから2人以上で川遊びをしなければいけないね。でも,何かあったとき大人だって動揺してうまく動けないときがあるんだから子どもだったらパニクってしまうね。だから,大人といる必要があるね。」


等と,恐怖心を与えるのではなく,正しい対応をしないと危ないという意識を育てることが必要なのです。大人は「危ないからダメよ。」という言葉を言えば,子どもはそのことを避けると思いがちですが,子どもは危ないことが好きなのです。好きだけど,(やっぱりやめたほうがよいか。)と思わせる言い方が必要なのです。


原因3 親は「水は怖いものではなく,楽しいものだ。」ということを教えていない。 
 水に関わる遊びには楽しいことがいっぱいあります。例えば,①魚釣り,②海水浴,③海の中のお魚観察,④磯の水生動物観察,⑤カヌーなどいろいろあります。そうしたものにどんどん挑戦させることが大切なのです。 磯でヤドカリを捕りながら転んでびしょびしょになると,
(ああ,岩ののりは滑るんだな。気をつけよう。)と思います。魚釣りも同様によく滑ります。海水浴で浮き輪で泳いでいると,足のつかない深い所に行っていることに気づいて慌てて引き返したりします。
「ああ,この下6mある。恐いわ。」
などと周りの者が言おうものなら,そこからは子どもは一人で移動できなくなります。恐怖心を与えないで,水に親しむことが楽しいという体験を多くさせることが必要なのです。私も60近くで初めて孫と一人一人ずつ乗るカヌーに挑戦しました。(怖いんじゃないかな。)と思って臨みましたが,インストラクターの説明や対応で安心して四万十川の激流を下りました。本当に良い思い出となっています。


原因4 「恐怖をすることなくじっとしていれば,人間の体は水に浮く」ということを親も子どもも知っていない。或いは親が教えていない。 
 人間はお母さんのお腹の中で羊水につかって生活していたことをまず話してあげてください。それから,人間は何も怖がらずにじっとしていれば水に浮くということを教えてください。 
 その上で,プールなどで実際に初めは抱きかかえ,水の中で抱きかかえて上向きに寝かせます。「お父さんがちゃんともっているから安心だよ。」などと言いながらしっかりと持っています。それから「ちゃんと浮くからだいじょうぶ。お父さんを信じなさい。」などと言いながらお尻の下に手で支え,徐々に手を離して行くのです。このとき十分に息を吸わせれば,いっそう浮きやすくなります。その上で,

「ちゃんと人間は浮くだろう。海で遭難したとしてもこうやって上を向いて動かなければ沈まないんだよ。」
などと,人間はもがかなければ沈まないということを体感させるのです。(水は怖くない。)と信じさせるのです。


原因5 親は我が子に「水に親しませる工夫」をしていない。 
 普段の生活でも水が恐くないという体験を常にさせるのです。水泳の時だけ焦ってもいけません。まず,我が子は顔を洗面器や洗面所で水をしっかりためて顔を洗えますか? ひょっとしたら指に水を少しつけて目の周りをぬらしているだけではないですか? また,お風呂はとても良い練習場なります。お風呂に親子で入ってバスタブに潜るのです。
 最初は顔を水につける練習からで,「2秒しよう。」「3秒しよう。」と5秒くらいまで練習します。これができるようになったらお風呂に「1秒潜るよ。」「さあ今度は2秒。」等と増やしてくのです。「潜るときのこつは,潜る前に息をいっぱい吸う。水の中で少しずつ出す。顔を水から出すときにパアッと息を思いっきり吸うんだよ。」と教えさせるのです。水が怖い子はゴーグルをつけさせればよいのです。多い子は20秒くらいまではできるようになります。大人だと45秒くらいは平気でできるようになります。


原因6 親は「具体的な水に親しませる楽しい方法」を考え,実行していない。 
 「潜る」,「つかる」ということが目的ではなく,知らないうちにやっていたという遊びをするのです。
 学校でも1・2年のプールの水遊びでは,「輪くぐり」と言って「フラフープをくぐれるかなあ。」と言ってフラフープを水中に立てるのです。そうすると,子ども達は水の中でくぐるしかないのです。宝物探しも潜らないと数を多く取る競争で勝てません。このように市民プールや川や海でゴーグル探しとして親のゴーグルを探すといった遊びができるのです。
 水中おんぶ等は,お父さんやお母さんにおんぶしているときに,「さあ,今,息止めて。」などと言って水に入ったりするのです。親にしがみついているので我慢できます。これを繰り返していると,自ら出たときに上手に息をするようになります。
 また,「いっしょにドボン」といって,親子で手をつなぐとか,抱き合うとかして,「行くよ。」と言って,水に潜るのです。できるようになると,時間を2秒,3秒,4秒・・・と増やしていくのです。これができるようになれば,後は泳ぎの練習になります。


原因7 泳ぐことができることの喜びを我が子に味わわせていない。 
 どんな泳ぎでも良いからまず,(泳げた。)という喜びを味わわせたいものです。「犬かき」でも「けのび」でも「ノーブレスバタ足」,「ノーブレスでクロール」何でも良いのです。できるということがまず自信になり次への意欲となります。

  
 いずれの場合も,親の賞賛・期待をかけていくことが一番の伸びとなり喜びとなります。
次は具体的な泳ぎの基礎についてお話しします。

151. 家読にあまり関心をもたない子は,どうしたらよいの?

2019.06.23 20:00|学校教育との連携
 我が子は,家読に関心をもっていますか?

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 6月,7月や10月,11月くらいには,読書に関して学校からの働きかけがキャンペイン的に行われることがあります。読書の好きな子はどんどん読書に取り組むのですが,関心がない子にはとても嫌な期間となります。家庭で読書(家読)をすることが毎日宿題となったりするからです。読書に関心がないと,我が子はなかなか取り組まず,親もイライラしてくるものです。どうしたら,良いのでしょうか。全学年を通じた読書の意義については後日,紹介します。
 今回は,まず,どのように読ませようかという取り組み例です。

1.どうして読書を我が子は好まないのかの分析をします。

理由1 漢字やひらがななどがスラスラ読めないので嫌になってしまう。
理由2 読むには読めるのだが,読書で楽しい,面白いといった経験があまりない。
理由3 認められることがないので,やってもやらなくても関係がない。
理由4 他のことに興味がある。
理由5 環境が読書をするような雰囲気ではない。

これらのことが考えられると思います。


2.読書に取り組めるための手立てを打ちます。
理由1の「漢字やひらがななどがスラスラ読めないので嫌になってしまう」について 
 これについては,「150の宿題の本読みすら嫌がる子はどうしたらよいか」で紹介したように,活字をスラスラ読めるように教科書も含めて練習しないと解決できません。もう一度取り組み方を見てください。
 
理由2の「読むには読めるのだが,読書で楽しい,面白いといった経験があまりない」について
 楽しい,面白いという経験がないのならその体験をさせればよいのです。市立図書館や書店などに行って,我が子が面白いと思える本を探すのです。例えば,
「あめんぼがとんだ」(新日本出版社)といった本は,あめんぼについて全く知らなかった内容が絵入りでわかりやすく書かれています。「あめんぼは,虫の体にくだをつきさし,消化液でからだのなかをとかし,すいこみます。」男の子でなくても(おお,恐!)と絵を見ながらついつい引き込まれていきます。
「となりのせきのますだくん」(ポプラ社)などは,学校ではさんざんいじめるくせに学校から帰ると,「あそぼーぜ。」とまっている,そんな変な子の話ですが,誰にでもあるような身近なことがあり親近感を感じます。こうした本を用意すれば,「読むな。」と言っても読みたくなります。

理由3の「認められることがないので,やってもやらなくても関係がない」について 
 読書は人のために取り組むものではありません。でも,子どもの5つの願いの中の①「認められたい」,②「褒められたい」という気持ちは常にあります。「読書,頑張っているね。」「読書をすると,どんどん知識が増えていくよ。」「最近の読書で楽しかったこと何?」等と言われればいっそう頑張れますが,無視に近い状況なら意欲はわきません。

理由4の「他のことに興味がある」について 
 興味関心があるものについての書籍を与えるのです。親としては文学作品とか物語とかに取り組むことが読書だと考えがちですが,バスケットが好きならバスケの本でいいのです。野球が好きなら「イチロー」の本でいいのです。魚に関心があるのならば,「魚類図鑑」「魚の不思議」等の本でも良いのです。関心があるものから徐々に広げていけば良いのです。活字を通して知識等を習得させていくことが大切なのです。

理由5の「環境が読書をするような雰囲気ではない」について
 読書をするには,それなりの静けさがいります。親がテレビを見てゲラゲラ笑っているのに「あなたは読書をしなさい。」では無理があります。小さな弟や妹が邪魔をしに来るのにじっくりと本は読めません。家族で1週間に1度は読書の日を設けて取り組んでいる家庭もあります。みんなで協力しないとできないこともあります。

 読書は全ての学習の基礎となるものです。可愛い我が子の将来をいっそう輝かしいものにするためにも,今できる我が子の力を引き出す取り組みに努力をして行きましょう。

150. 宿題の本読みすら嫌がる子は,どうしたらよいの?

2019.06.22 20:00|学校教育との連携
 宿題の本読みすら嫌がる子はどうするの?

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 新1年生が入学して3ヶ月が過ぎようとしています。1年生でなくても国語の教科書の本読みに関心がなく,「私,勉強嫌い。」などと言って取り組もうとしない子がいるものです。親としては(何としても,しっかり本読みくらいはしてほしいものだ。)と思うものです。どうしたら良いのでしょうか?

1.まず,本読みに取り組もうとする雰囲気を作ることです。
「お母さん(お父さん),○○ちゃんの本読みを聞きたいなあ。」等と,聞いてみたいという気持ちを伝えるのです。
 大好きな親から期待されれば,(仕方がないなあ,やろうか。)という気持ちになるものです。「ちゃんとやらないとダメでしょ。」といった言葉ではなく,こうした本人の気持ちを前向きにする言葉がけが大事なのです。

2.一文ずつをまねさせて,読む自信をつけさせるのです。 
 次のような文(場面)がある場合に,一行ずつ先導しては繰り返させるのです。そして,褒めるのです。

おじいさんは おむすびをもって、 
山へ木をきりにいきました。
おひるになって、すっかり 
おなかがすいた おじいさん。
「そろそろ べんとうにしよう。」
きりかぶに こしかけ、
おむすびの つつみを ひらきました。


 「この場面の文を読みなさい。」と言っても自信がなければ読めません。上手な働きかけの訓練で読みのこつをつかませるのです。 

P:おじいさんは おむすびをもって、  C:おじいさんは おむすびをもって、
P:山へ木をきりにいきました。 C:山へ木をきりにいきました。
P:おひるになって、すっかり  C:おひるになって、すっかり
P:おなかがすいた おじいさん。 C:おなかがすいた おじいさん。
P:お母さんの言うとおり,大きな声で読めているね。
P:「そろそろ べんとうにしよう。」 C:「そろそろ べんとうにしよう。」
P:カギ括弧があるので,本当に話しているように「そろそろ」をちょっとゆっくり読もうか。
P:きりかぶに こしかけ、 C:きりかぶに こしかけ、
P:おむすびの つつみを ひらきました。C:おむすびの つつみを ひらきました。
 P:大きな声でゆっくりと読めるようになってきたね。もう一回頑張ろうか!?

 このようにして繰り返して5,6回読むと上手に読めるようになります。そこで,
「○○ちゃん,今度は一人でやってみて!」といって取り組ませれば,上手になっています。そこで,
「今日お母さんと一生懸命練習した甲斐があったね。」と価値付けを温かい雰囲気で行います。


3.親との競争原理を用いるのです。
 そうはいっても,それでもやろうとしない子がいます。それは親の期待にそんなに応えようと思えなかったり遊びの方が興味があったりする場合です。そんなときには,子どもがもっている競争心に訴えるのです。その方法は,次のようです。

P:このおむすびころりん,お母さんと○○ちゃんとどちらが上手に早く覚えられるか競争しようか? 勝てる? 
C:そんなん,私が勝つに決まっているわ。
P:じゃあ,競争よ。まずはお母さんが先に読みながら二人で暗記するのよ。いくわよ。
P:おじいさんは おむすびをもって、  C:おじいさんは おむすびをもって、
P:ちゃんと覚えられた。言ってごらん。
C:おじいさんは おむすびをもって、
P:次,行くよ。
P:山へ木をきりにいきました。 C:山へ木をきりにいきました。
P:では,さっきのと併せて,今度はお母さんが言うよ。
P:おじいさんは おむすびをもって、山へ木をきりにいきました。二行覚えられた?
C:おじいさんは おむすびをもって、山へ木をきりにいきました。簡単だよ。


 このように,二人で競いながら暗記の行を増やしていくのです。四行ぐらい覚えたら,新たに四行ぐらいを覚え,最後に合体させるのです。(長すぎるとなかなか覚えられません。)
 そして,親と対決をするのです。親も記憶をするのに大変ですが,我が子の力を引き出すためには頑張るしかありません。
(大体,我が子が覚えたな。)と思えるところまでは練習をします。そして,「さあ,どちらが勝つかなあ。」として対決をします。親子対決をするときは,圧倒的に親が勝ってはいけません。やる気をなくしてしまいます。むしろ,親が少しミスをするくらいが良いのです。
 その後,「この場面を,1度教科書を見ながら読んでみて!}と言えば,楽しく競い合った後なので,応えて読んでくれます。
 そうすると,あれほど,とつとつな本読みだった子が,スラスラと自信をもって読んでいる姿を見ることができます。なぜなら暗記することで,読みのリズムを体得するからです。本人もるんるんです。


 このように,「やりなさい。頑張りなさい。」という言葉だけではなく,期待をかけた働きかけ,親子一緒に繰り返すことで覚えさせる働きかけ,競争心に訴える中で遊びのようにして頑張らせる働きかけが,我が子の性格等に合わせてできるのです。その結果,我が子が本来もっている力を引き出せるのです。こうしたことを繰り返ししていれば,自信がどんどんついてきて進んで,本読みができるようになります。

149. 卑怯な手はあなたの本当の姿ではないよ!

2019.06.21 20:00|学校教育との連携
 卑怯な手を使ってでもゲームなどで勝とうと,我が子はしませんか?

 児童クラブにお勤めの方が,こんなご相談をしてくださいました。

 放課後児童クラブでみんなで遊んでいるとき,普通に遊びで勝負すれば勝つ実力もあるし,勝てる子なのに卑怯な手を使って勝とうとするのです。そして,「勝った。勝った。」と喜んでいるのです。どうしたら,こんな卑怯な手をこの子は使わないで,遊びをみんなで楽しくできるようにできるのでしょうか。

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 これは,児童クラブだけでなく学校でも,兄弟関係でも,近所の子との中でも起こり得ることです。詳しくお聞きすると,全体に「ルールを守って楽しくしようね。」という指導は常にされているようでした。そこで,お話ししたことは,個への指導のあり方です。

1.その子の実力を褒めます。 
 この子は,今まで十分に認められる経験が少なく生活してきたと考えられます。それは家庭であったり学校であったりといろいろです。だからこそ,十分に認めてあげれば良いのです。この子はインチキをしなくても勝てる実力があるということを十分に分らせる必要があります。インチキをしなくて勝てたときのすごさを大いに褒めるのです。
「○○さんは,やっぱりすごいわ。ちゃんと考えて先を読んでいるわね。」
などと言って「実力があるよ。」ということを機会あるごとに認識させるのです。そうすると,(自分は実力がある,すごい子なんだ。)と自己存在感をもてるようになってきます。
 
2.勝ったときの喜びの違いを聞きます。 
 その子が実力で勝ったときの喜びを確かめます。本人は実力で勝ってもインチキで勝っても同じように認識しているかもしれません。その違いを教えるのです。
「インチキをして勝ったときは本物の力ではないけれど,インチキをしないで勝ったときは本物の力よ。周りの子の様子を見て,インチキをしないで勝ったときは,みんなが納得しているでしょう。(○○さんはすごい。)という目で見ているわよ。でも,インチキをして勝ったときは,『なんだ○○は,ずるいぞ。』とよく思っていない目で見ているわね。どちらの○○さんが本当の姿なの?」
「そりゃあ,ずるをしないときが本物さ。」
「そうでしょ。先生もやっぱりインチキをしないで勝つ○○さんが本当の姿だと思うよ。どうせ勝つなら,本物を見せてよ。できるでしょ。」
というように,みんなに支持される勝利が良いものだということを感じさせるのです。それが分れば,次からは堂々と勝負します。そのときにまた,「分ってくれたわね。さすがね。」と褒め認めるのです。その繰り返しです。

3,周りの友達に,インチキをしないで勝った○○さんについての感想を聞きます。 
 インチキをしないで勝った○○さんについての感想を聞けば,きっと,
「○○さんは,いつも強い。さすがだ。」といったことを言ってくれます。
「たまにごまかしたときはどう?」と聞けば,
「そんなことしてほしくない。」と言います。その声を聞かせるのです。子ども達は集団の中で過ごします。集団に認められれば嬉しいし,集団に嫌われれば(これからどうしよう。)と思います。その集団の力をもらうのです。先生より友達の目が恐いのです。

 とかく指導では,全体に「こうするものだよ。」と言いがちですが,本当は一人一人の心の中に
(自分はこういうよいところがあるのだから,頑張らないといけない。)と思えないと頑張れないものです。その心に火をつけるのはやはりいつも見守っている温かい周りの大人しかできません。
プロフィール


名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

家庭教育法について情報発信中

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