118. 兄の妻の家庭教育Ⅱ

2019.05.21 17:18|NZの家庭教育
「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」

 今度は娘の夫のもう一人の兄の妻(義理の姉)に,同じ質問である「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」
と,聞いてみました。この奥さんは白人の方です。その姉からは,次のような言葉が返ってきました。

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「私は,マナーを大切にしています。家庭でも外出先でも特に,人に対して『ありがとう。』を必ず言うこととか,何事に対しても『これをしてよいですか?』,『これを食べてよいですか?』などと,小さい頃から聞いてから行ったり食べたりさせています。だから,当然,自分の家でも子ども達はお菓子とかリンゴとかを食べるときでも勝手に食べたりせず,私に確認してから食べています。いろいろと努力させたいことはあるのですが,まずはマナーを大切にするということに特にこだわっています。あとは,今は学校へ通っているけれど,ホームスクールを検討しています。」

 私はこの家庭に数日ホームステイをさせてもらいました。素晴らしい家の構えと設備でホテル暮らしをしていると同じでした。
 小学生の2人の姉弟は迎えてくれるときもお別れの時も実に礼儀正しく,しかも表情豊かに優しく接してくれました。朝のあいさつも学校から帰ってきてから会ったときも爽やかに自然なあいさつをしてくれます。テレビの操作が分らないときにも自分のことのように親身に対応をしてくれました。
 よく観察をしていると,この子達のお母さんも実に配慮が行き届いていて,少しのゴミでもあるとさっと掃除機をもってきて掃除機をかけたり,不足のものがないかなど気を遣ってもらいました。いつも朗らかで,にこにこしていて,叱っているところなどは見かけませんでした。日頃から優しくしかもきちっと対応しているので,子ども達がどう動いたら良いかを理解して動いているといった感じでした。
子ども達に教えることは教え,あとは自分で考えるという姿勢づくりがしてありました。
 この義姉も平等に2人の子に接していました。二人を比較して褒めたり貶したりするという場面はありませんでした。 
 もう一つ感じたのは(子育てに余裕があるなあ。)ということでした。
下の男の子はまだまだ勝ち気で動き回ったりするのですが,許すべき時と今はすべき時ではないというときとの線引きがしっかりとできており,余裕をもって見つめているという姿でした。しっかりとするべき時には,さっときちっとする動きにこちらが感心させられました。
 「マナーを守る」ということは,形としてのマナーを身につけるということだけではなく,言葉や態度の美しさに他ならないとこの家族を見て思えてなりませんでした。

117. 我が子の安全を!

2019.05.20 20:00|NZの家庭教育
我が子の安全を!

「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」


 ニュージーランドでも日本でも,家庭教育で大切にしていることは,「何よりもまず,我が子の安全や安らかな生活」を望んでいるということで,それを神仏など神秘なるもの,偉大な存在に委ねようとすることだと感じました。 
 日本とニュージーランドとでの「安全や安らかな生活」をお祈りする取り組みについて見てみましょう! 

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 日本では,赤ちゃんが生まれたらお宮参りとして,神社に行くことが多いと思います。そして,神主さんに祝詞をあげてもらったりお祓いを受けたりします。そうしたことを通して神様にお守りをしてもらうようにしていると思います。
 ニュージーランドのキリスト教(モルモン教)ではblessing(ブレッシング:祝福の意味)といって,教会で祝福の儀式を受けました。親が生まれて間もない子を抱き,周りに祝福の方が取り囲んで祈りを捧げていただいていました。日本のキリスト教でも同じかもしれません。
 国や宗教は違っても我が子が,安全にすこやかに成長してくれるように神仏にお祈りすることは同じでした。皆,我が子が安かれという思いからです。
 日本では七五三という形で,また,同じように神社やお寺にお参りに行きます。キリスト教ではこうした決まった形でのblessingがあるかどうかは聞きませんでしたが,日頃から教会に親に同伴していってお祈りをしています。ここが,日本とは違うところで,子ども達にも継続性が日頃の生活の中にあるのです。
 毎週,お祈りに行くかどうかは別として,神秘なるもの,偉大な存在に畏敬の念をもち,自らの生き方を恥じないものにしていくことは誰もが大切にすべきことだと思います。
「自分は何でもできる素晴らしい子なんだ」という意識を,神様に関係させてもさせなくても自覚できるように親として努力していきたいものです。 

116. 兄の妻の家庭教育

2019.05.19 00:00|NZの家庭教育
「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」

 今度は娘の夫の兄の妻(義理の姉)に,同じ質問である「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」
と,聞いてみました。この奥さんはマオリの血を引く方です。その姉からは,次のような言葉が返ってきました。

 「私は,3つのことを大切にしています。1つは,子どもを叩くといったことをしないことです。2つには,平等に2人の子に接していくことです。3つめには一緒に遊ぶことです。」
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 言うまでもなく,1つ目は,「子どもを叩くといったことをしないこと」でした。叩くということで,その場は解決するように思えても子どもの心に傷が残るからしないように心がけているということでした。夫婦2人とも公務員なので忙しく,育児に時間を割くことが多いけれども,イライラしないように努め叩かない,神の子を傷つけないということでした。
 2つには,「平等に2人の子に接していく」ということでした。様子を見ていると,上の女の子は慎重派で軽はずみなことをしない。そして,妹がやっていることで面白そうなこと,取り組むと良いことは取り入れてやっていくという長女らしいしぐさでした。
 妹の方は,思い立ったらすぐに取り組まないといられない。活動的で,例え叱られそうなことでも楽しければやってしまう。ただ,怖そうなおじさんがじっと見たりすると動きが止まったりする。でも,怖いもの知らずという天真爛漫な様子でした。
 この二人の様子からとかく,
「お姉さんは落ち着いていて素晴らしいよ。あなたももっと落ち着きなさい。」などと妹に言いがちですが,そういった言葉は一度もありませんでした。また,妹の様子から,
「あなたは意欲的にしかもテキパキとやるね。お姉さんも見習いなさい。」といった姉に対する言葉も一度もありませんでした。(なるほど,負と見えることを言わないんだ。)と感心しました。
 3つめには,「一緒に遊ぶ」ということでした。3人で楽しく踊ったり歌ったりと楽しい時間が長く続きました。
「お母さんとこんな歌を小さいときに一緒に歌ったなあ。優しく教えてくれたなあ。」,
「お母さんとこんな踊りを小さいときに3人で一緒に踊ったなあ。楽しかったなあ。」などときっと思い出すであろう場面でした。見ている私も(よく長く一緒に遊んであげているなあ。)と感心して見ていました。この若いお母さんは,小学校一年生と幼稚園児の母という現役の母親で,日本人のしっかりとしたお母さんと同じ取り組みでした。

 「叩かない」ことは素晴らしい我が子と思っていることであり,潜在意識に深く恨みをもたせないことになります。だから,小学校高学年から中学校にかけて家庭内暴力といったことは起きて来ないでしょう。「平等である」ということは愛されていると実感できることです。将来,親を大切にしてくれることでしょう。「一緒に遊ぶ」ということは「情の共有」ということです。きっと同じように我が子と楽しい時間を作るように努力する親になるでしょう。
 このように,3つの大切なことを我が子にもまだ取り組んでみえない方があったら,取り入れてください。

115. 義母の家庭教育

2019.05.18 00:00|NZの家庭教育
「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」

 今度は義母に,同じ質問である「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」
と,聞いてみました。義父は白人であり義母はマオリの血を引く方で,娘の夫はそのハーフです。その義母からは,次のような言葉が返ってきました。

 「私は,マオリのことを大切にして生きていくように教えてきています。」
 どういうことかを詳しく聞いてみました。この義母は公立の学校でマオリについての考え方や伝統を子ども達に教える教育をしている先生です。そして,自らもマオリの伝統を大切にしています。よく,マオリの観光で紹介されているような昔の生活をしなさいという意味ではありません。普段の生活は我々と変わらない文化的な生活です。日本人は大木など自然のものに神様が宿り神聖なものとして敬うことをしますが,マオリもまた同じような考え方をしています。
 この義母であり学校の先生である方の考え方は,伝統を大切にしなさいということだと分りました。よく日本でも「不易と流行」という言葉を使いますが,「不易」は時代が変わっても守るべき大切な変わらないもの,「流行」とは,時代や場所によって変わらざるを得ないものです。その「不易」である伝統(考え方)は,引き継がせなくてはいけないということでした。私の娘が日本人なので,孫はアメリカ人系の白人の大切にしてきた伝統,マオリの伝統,そして日本人としての伝統を引き継がせなければならないと強調されていました。これらの伝統を大切にしながら,ニュージーランドで生きることが大切ということでした。
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そういえば,有名なマタウリベイというきれいな海岸があるのですが,半分は白人の家がまばらに建ち,半分がマオリの家がまばらに建っています。ここを白人が大規模に開発して白人用の住宅地にしようとしたとき,マオリの人たちの反対にあって頓挫し,今は昔のままの緑の自然が残っています。これなどは,まさに,自然の偉大さを人間の私利私欲で破壊してはいけないというマオリの考えで阻止された事例でしょう。
 私たち日本人も伝統を一人一人が我が子に事例を挙げて教え,引き継いでいるでしょうか。例えば,
次のようなことを,具体的な事例で我が子に語っているでしょうか?

例1 日常生活における礼儀作法・食事作法,さらには伝統芸能や伝統スポーツなどには,「形(型)」を尊重する特徴が広く見られます。これを日本の美点としてきました。ここには,神道・儒教・仏教を初めあらゆるところから取り入れてきた道徳性,人と仲良くするという和を尊ぶ心,相手への配慮・敬意の心が込められていることが多いです。

例2 日本文化では,「和」という言葉をしばしばつかいます。例えば,和歌とか和服,和食などです。「和」は古くから日本を示す言葉で,中国や西欧などの外国からの事物に対比して使われています。

例3 日本の伝統文化は,神道を元にして外国の文化を積極的に取り入れながら時代とともに変化してきました。表面的には大きく変化をしましたが,その中身は一貫して日本的な要素や傾向があります。
例えば,住まいが和風の座敷から洋間に変わっても室内には靴を脱いで上がっています。

例4 「大和(やまと)」という言葉をつかいます。「大和」とは,もともと奈良地方を指し示していましたが,日本全体を指し示す古い言葉でもあります。古代から日本において不変と考えられる事象を指し示す場合に多く用いられます。例えば,大和なでしこ,大和言葉,大和絵,大和魂などです。

 このように,私たち日本人も伝統を一人一人が我が子に事例を挙げて教え,引き継がせなければ外国から尊敬される日本,日本人がいなくなってしまうかもしれません。我が子が日本人であるという自覚を事例で身につけさせていきましょう。

114. 元ビッショプ(義父)の「家庭教育」

2019.05.17 21:38|NZの家庭教育
「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」

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 昨年,私の娘が縁あってニュージーランドのネイティブに嫁ぎ,この4月に長女を出産しました。折角,ニュージーランドに縁があったので,家庭教育の一事例として紹介してみようと考えました。
 日本と国柄が違い,習慣・考え方も大きく違いますが,子どもに対する愛情ではどこの国でも同じです。その愛情のかけ方の違う面・同じ面をいくつか聞いてきました。それらを紹介することで,外から見た日本の家庭教育の良さや考慮するところをいっしょに考えてみましょう!
 義父(娘の夫の父)は,地元教区を指導するビショップ(支部会長)と呼ばれる聖職まで務めた方で,自分よりは周りの人のことを常に考えるという人格者です。(モルモン教というキリスト教6大宗派の1つを信仰しています。)この方に,「ニュージーランドでの家庭教育で大切にしていることは何ですか?」と尋ねると,次のような言葉が返ってきました。

「教会の神様を大切にすることを一番に教えています。」
 どういうことかを詳しく聞いてみました。モルモン教では「人間は神の子だ」として,お互いを大切にするように教えています。「人間は罪の子だ」とは教えません。
日本の神様でも人間を,「~のひこ,~みこ」等として,神様の子としてとらえていますね。日本にいろいろある仏教の宗派でも「仏の子」として説いているものも多くあります。
 日本人は,正月などには神社やお寺にはよくお参りに行きますが,普段,神様・仏様として信仰の対象として祈ったりすることをする家庭が少なくなってきています。
 神様・仏様という言葉が嫌いな方でも,(自然や生命力,宇宙の秩序に対して不思議だなあ。)とか畏敬の念をもつことはあると思います。
「どうして,こんなに体のつくりは精密で不思議に整然とできているの?」,
「1つの設計図に基づいて細胞1つまでも緻密につくられているみたいだなあ。」,
「どうして心臓は動きが止まることなく動き続けているの?」,
「動物は,どうして親に教えられなくても子育てをちゃんとうまくできるの?」,
「星はどうして,1つの法則に基づいて動いているの? 誰がつくったの?」などと,いろいろ不思議でなりませんね。
 優れた科学者や医者は,「人知では考えられない未知なるものの力が働いている。そして,それらから得た力や助けがある。」などと述べていることが書物や対談で紹介されています。有名なある仏像彫刻家は,「仏を彫るにしても輝いているのにしたがって彫っていくと,そこにちゃんと仏像が彫れてしまう。」と言ったり,優れた作曲家も「どこからともなく,降りてくるように浮かんでくる。」などと書いたりしています。つまり,そのように未知なるもの,偉大なるものの存在があるととらえています。 
 日本人は,神道・仏教・キリスト教と,多くの宗派があるにもかかわらず,一番神様なり仏様なりを普段はあまり意識しない国民なのかもしれません。でも,(神仏と言うか言わないかは別として,偉大な存在が現にあり,そうした存在を大切にするということは大切だなあ。)とつくずく感じました。
 どこかへ遠出をするときには家族で神様に安全を祈ったり,毎週日曜日には教会へ行って人々とふれあい,現在幸せだった人の体験を聞き自分のことのように喜び,次へのエレルギーをもらっていました。そうした人々の生活の中に自分だけの利益を追求するだけの小さな考え方をさせない,小さい頃からの教育があると参加をさせてもらってわかりました。
 必ずしも「宗教教育が大切だ。」と言っているわけではありません。ただ,(人間より偉大なる力の中で私たちが生活し,生きていることに日々感謝をしているんだなあ。)と感じました。 神秘なるものへの畏敬の念や感謝の気持ちをもつことの大切さを家庭で大事にしていることをビショップであった義父から学びました。
 我が子へも,我が孫へも家庭でこうした偉大なるものへの謙虚な姿勢・心を伝えていきたいものです。
プロフィール


名前 : 英ちゃん(柘植 英次)
趣味 : 読書・魚釣り
教育関係履歴:岐阜県の教員
教頭・可児市主任指導主事・校長を経験

家庭教育法について情報発信中

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